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スクラムネット メールマガジン

  • Date: Fri, 2 Oct 2015 18:00:01 +0900 (JST)

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メールマガジン スクラムネット No.41
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【配信元】福井県発達障害児者支援センター スクラム福井 




【もくじ】
1..... リレーエッセイ
福井大学 子どものこころの発達研究センター
こころの形成発達研究部門
特命助教 岩田 圭子 先生 より

2..... 保育士のための事例で考える発達障害児へのワンポイント

3..... セミナー・研修会などの案内

4..... その他のお知らせ


◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆


今日は豆腐の日だそうです。
10月2日で豆腐(トウ・フ)、
面白いですね。

今の時期は「食欲の秋」とも言われます。
今日は豆腐を材料にした料理に
挑戦してみてはいかがでしょうか。

豆腐ハンバーグや湯豆腐、
すき焼きとか麻婆豆腐もおいしいですよね。


それではメールマガジン スクラムネット、
41回目のリレーエッセイは

福井大学 子どものこころの発達研究センター
こころの形成発達研究部門
特命助教 岩田 圭子 先生 より
お送りさせていただきます。


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【リレーエッセイ】
福井大学 子どものこころの発達研究センター
こころの形成発達研究部門
特命助教 岩田 圭子


みなさま初めまして。
福井大学の岩田です。

自閉症や統合失調症などの
発達障害や精神疾患の原因や
病態のメカニズムの解明を目的とした研究を行っています。


具体的にどのようなことをしているかといいますと、

1)	患者さんから頂いたサンプル(血液や死後脳)を用いた研究

2)	細胞(神経細胞株やグリア細胞株)を用いた研究

3)	マウスなどの実験動物を用いた研究

大きく分けるとこのようになります。
これらを組み合わせて
目的達成にむけ研究に取り組んでいます。


ここで私達の自閉症研究の一つを紹介したいと思います。

近年、自閉症者の脳内で、
セロトニン・トランスポーターの機能が
広範囲にわたって低下していることが明らかになり、
「セロトニン仮説」を強く支持するものとなりました
(Nakamura et al., 2010)。

この機能低下の原因として、
自閉症の患者さんの脳内では
1)セロトニン・トランスポーターの量が少ない、
2)セロトニン・トランスポーターの量に異常はないが、
働くべき場所(細胞膜)に行っていない、
の2つが考えられます。


そこで私達はまず、
自閉症者死後脳と
リンパ球を用いて
セロトニン・トランスポーターの遺伝子の発現量を調べました。

その結果、
セロトニン・トランスポーターの
そのものの量に異常がないことが分かりました。


そこで、次に、
セロトニン・トランスポーターに結合し、
セロトニン・トランスポーターを
正しい場所に連れて行く分子を調べました。

その結果、
NSF(細胞内小胞輸送を司るN-エチルマレイミド感受性因子)
という分子が
セロトニン・トランスポーターに結合し、
セロトニン・トランスポーターを
細胞膜に連れて行くことが分かりました。

また、
細胞を使った実験で、NSFを無くすと、
セロトニン・トランスポーターの細胞膜での量が
減少することが分かりました。



ここで、
自閉症の患者さんでは
NSFが減っているのか?という疑問が浮かんできます。

そこで、
自閉症者死後脳とリンパ球を用いて
NSFの遺伝子の発現量を調べました。

その結果、NSFの遺伝子発現は
自閉症者死後脳では減少傾向が、
リンパ球では有意な減少がそれぞれ確認されました。



これらのことから、
自閉症の患者さんではNSFが減少し、
その結果セロトニン・トランスポーターの細胞膜への移動が滞り、
機能低下が起こっている可能性が考えられます。



現在は、
これまでの結果を生体で検討するため、
NSFを持っていないマウス(ノックアウトマウス)の
作製を計画・実行しています。

このノックアウトマウスが
自閉症様の行動や
セロトニン・トランスポーターの機能低下を示すかどうかを
検討する予定です。



これらの研究により得られた結果は、
自閉症の病態や発症の解明の手がかりになるだけでなく、
治療法の開発に大いに貢献することが期待されます。



最後に、
精神疾患や発達障害の研究分野は
分かっていないことが非常に多い分野です。

そのために治療薬の開発も遅れています。

病因や病態メカニズムを一つ一つ明らかにし
臨床に還元できるような研究を心がけたいと思っています。




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【保育士のための事例で考える発達障害児へのワンポイント】

続いてお送りするのは
保育士のための事例で考える発達障害児へのワンポイントです。

園でのいろいろな活動のなかで、
保育士さんたちが気がかりになることも多いと思います。
具体的な支援法を身につけるために、
さまざまな事例を学習して取り込んでいくことも大切です。

以下事例を参考に、少しでもお役にたてていただければと思います。



Q:お昼寝の時間に他の園児と一緒に眠ってくれず、
いつまでも落ち着かずに騒いでいます。

どのようなことができるでしょうか。               
                                   

A:睡眠のリズムが整いにくいお子さんがいます。
体が疲れているように見えても眠らない、
眠ってもすぐに目覚める、
もしくは反対にずっと眠り続ける、など。

どんな場合でもまずは、
要因を探ることから始めましょう。


お昼寝前のお部屋の環境は
どのようなものでしょうか。

一般的には
ザワザワしていて刺激が多いので、
落ち着くことが難しいのかもしれません。

無理に眠らせようとすると、
大泣きをしたり癇癪を起こしたりすることに
つながることもあります。

そんな場合には
別室で静かに過ごさせて、
他の園児が静まるまで待ってから
お昼寝のお部屋に連れていってみましょう。



園児が静まった部屋でも落ち着かないようであれば、
気持ちの切り替えが苦手なのかもしれません。

別室に着替えコーナーを設けて、
気持ちの切り替えをできるように
工夫をしてみてはどうでしょうか。

お昼寝の後の楽しい活動内容の予告も効果があるかもしれません。



さまざまな感覚過敏があるせいで、
眠ることに不安や恐怖を感じていることもあります。

たとえば
お部屋の明るさや布団の布地への過敏さなど、
その子の様子を観察していただいて
苦手な刺激を少なくすることができないかどうか
探ってみてください。

厚めの布団で圧迫刺激を与えたり、
大きな布団にしてみたりすると
安心して眠れるお子さんもいらっしゃいます。

また、
お昼寝の30分くらい前に
ストレッチなどの軽い運動をして
少しだけ汗をかいておくと、
汗が体温を下げるので眠りやすくなります。

軽い運動は交感神経を鎮め
副交感神経を刺激し、
体をリラックスさせる効果もあります。
(激しい運動は逆効果になります)



家庭での睡眠の様子や眠れない時の対処法等を
保護者から聞き取っていただくことも大切です。

眠る前に必ずしている儀式のようなもの
(音楽を流す・絵本を読み聞かせる等)や
寝床にあると落ち着くグッズなどがあれば、
可能な範囲で取り入れることも
検討してみてもよいかもしれません。


睡眠の習慣は生活リズムの中にあります。
園でのお昼寝の場面だけではなく、
お子さんの生活の流れ全体の中で睡眠を捉え、
保護者の視点も交えて
検討と試行を重ねていっていただければと思います。



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【セミナー・研修会などのご案内】

それでは
今後開催予定のセミナー・研修会予定の情報について
お知らせいたします。



○ちち☆ははサポートクラブ
スクラム福井では、
発達障害のお子さんを育てられている親御さんたちの集まりを
定期的に開催いたしております。

日ごろのお子さんの様子や子育ての悩み、
保育所や学校のことなどを語り合う場を提供し、
親御さんの仲間づくりのお手伝いができれば・・・
と思っています。


主催:福井県発達障害児者支援センター スクラム福井

平成27年
10月6日(火):小浜(サン・サンホーム)
10月21日(水):越前(越前市健康福祉センター)
10月22日(木):鯖江(アイアイ鯖江)
11月4日(水):敦賀(あいあいプラザ)
11月5日(木):大野(スクラム奥越事務所)
11月13日(金):福井(福井市保健センター)
平成28年
1月13日(水):敦賀(あいあいプラザ)
1月14日(木):勝山(すこやか)
1月15日(金):福井(福井市保健センター)
2月28日(日):小浜(サン・サンホーム)
3月9日(水):敦賀(あいあいプラザ)
3月10日(木):大野(スクラム奥越事務所)
3月11日(金):福井(福井市保健センター)

各会場とも10:00〜12:00までのお時間となります。
(大野開催時のみ10:00〜15:00の
フリータイム制となっております)

※詳しくは
スクラム福井HP ちち☆ははサポートクラブ
をごらんください。



○平成27年度 子どもの心の診療医 養成研修

平成25年度にスタートし、
多くの皆様から好評をいただいた
「子どもの心の診療医養成研修」を、
今年は、ステップアップ研修として充実した内容で実施します。

≪症例を交えた講義≫
ステップアップ研修として実施するものです。
昨年の基礎講座を受けられた方はもちろん、そうでない方も
受講できます。

【成人期】
日時:平成27年11月8日(日) 9時30〜12時
場所:福井県自治会館 201研修室
定員:80名
内容:講義 福井大学子どものこころの発達研究センター
 特命教授 小坂浩隆先生  
成人期に現れる二次障害に伴う不登校、ひきこもり等の
問題行動や就労支援について症例を通じて紹介します。
    支援機関紹介 〜地域で活用できる支援機関〜


≪実践講座≫   
3年目のステップアップ研修会です。
昨年の症例を交えた講義を受けられた方はもちろん、そうでない方も
受講できます。

【講義2】
<嶺北>
日時:平成27年10月25日(日) 9時〜12時
場所:福井県立大学 共通講義棟大講義室
定員:120名
<嶺南>
日時:平成27年10月24日(土) 18時〜21時
場所:プラザ萬象 第3会議室
定員:40名

内容:講義「子どもの診療をめぐる家族の見立て」
      講師:東北大学大学院医学系研究科精神神経学分野 本多奈美先生
   支援機関紹介 〜地域で活用できる支援機関〜


【講義3】
<嶺北>
日時:平成27年12月12日(土) 18時〜21時
場所:福井県国際交流会館 第1・2会議室
定員:120名
<嶺南>
日時:平成27年12月13日(日) 9時〜12時
場所:ニューサンピア敦賀 気比の間
定員:40名

内容:講義「医師のための親ガイダンス研修」
      〜ペアレントトレーニングを通して〜
      講師:山形大学医学部看護学科教授 横山浩之先生
   支援機関紹介 〜地域で活用できる支援機関〜



〇平成27年度療育研修会
主催:福井県こども療育センター
日時:平成27年10月10日(土)
午前の部 9:30〜12:00(受付開始 9:10)
午後の部 13:00〜16:30

場所:福井県立看護専門学校4階 多目的室

午前の部:公開講座
「自閉症の特性とフレームワークを活用した支援」
午後の部:基礎セミナー
「フレームワークを活用して自立を支援しよう」

講師:水野敦之 先生
自閉症教育・支援コンサルタント
(社)つつじ
広島県発達障害地域支援体制マネジメント事業地域支援マネジャー
児童発達支援センターぐるんぱ 総括ディレクター

対象:保護者および関係機関の職員
午前(主に保護者向け)・午後(主に関係者向け)
定員:午前100名 午後40名
参加費:無料

※詳しくは
スクラム福井HP 他機関の研修のご案内
をごらんください。



〇福井県自閉症支援トレーニングセミナー2015
主催:社会福祉法人 足羽福祉会
日時:平成 27年10月24日(土)〜25日(日)
場所:足羽福祉会 法人本部 研修センター

講師:
岩井栄一郎 氏(立命館大学)
内田彰夫 氏(合同会社 ぽると 代表)
山口舞 氏(障害者交流センター野坂の郷)

対象:福井県在住またはお勤めの方で
自閉症児者への支援に携わっている方

定員:18名程度
参加費:15000円(資料代含む)

※詳しくは
スクラム福井HP 他機関の研修のご案内
をごらんください。



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【その他のお知らせ】

○MRI検査の協力者を募集
福井大学子どものこころの発達研究センター
(福井大学医学部附属病院)では、
「子どものこころの発達」にかかわる
脳内ホルモン「オキシトシン」の効果を
MRI検査で確認する研究をしています。

※詳しくは
スクラム福井HP 子どものこころの発達研究センターより を
ごらんください。



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発行 福井県発達障害児者支援センター スクラム福井
お問い合わせ info@scrum-fukui.com
ホームページ http://scrum-fukui.com/
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