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スクラムネット メールマガジン

  • Date: Fri, 4 Jan 2013 18:00:01 +0900 (JST)

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メールマガジン スクラムネット No.8
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【配信元】福井県発達障害児者支援センター スクラム福井 

 新年あけましておめでとうございます。
 おかげさまでメールマガジンスクラムネットも今回で8回目。今年もみなさ
まのお役に立てますよう、様々な情報を発信していきます。今年もよろしくお
願いいたします。
 それではメールマガジンスクラムネット、8回目のリレーエッセイは福井大
学 子どものこころの発達研究センター こころの発達開拓部門 特命准
教授 小坂浩隆先生よりエッセイをお送りさせていただきます。

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【リレーエッセイ第8回】
福井大学 子どものこころの発達研究センター こころの発達開拓部門
特命准教授 小坂浩隆

「発達障害と診断したことがない」
 「発達障害」の言葉が流行りだしてからどれぐらい経つでしょうか? これ
は、日本社会一般の話ではなく、精神科医療の中においてです。
 少しずつ「発達障害」が教育現場、「大人の発達障害」として企業を含めた
社会にも浸透しつつあります。政府が平成16年12月に制定(平成17年4月
施行)した「発達障害者支援法」が始まりでしょうか。スクラム福井さんも、
平成18年10月に「福井県発達障害児者支援センター」としてスタートしたと
聞きます。私らが、スクラム福井スタッフの皆さんと福井大学医学部精神
医学教室でお会いして、連携していきましょうと話し合ったのは、平成19年
ぐらいだったでしょうか?
 申し遅れました、私は、福井大学子どものこころの発達研究センターの
小坂浩隆と申します。「児童精神科医」です。福井県下から、「発達障害の
専門家」として、ご紹介を受けるようになってきています。しかし、お恥ずか
しながら、自分で「児童」精神科医と名乗るようになってから1年程度で、私
自身、数年前までは「発達障害」の診断をつけたこともない無知の若い医
師でした。「発達障害」の流行りに乗り、現在に至っているだけです。今なお
、精神科医療の中では「発達障害」が流行っています。裏を返すと、流行り
きっていない、浸透しきれていないということかと思います。数年前の私の
ように、「発達障害」の診断名をつけたことがない精神科医は未だに多いよ
うに思います。みなさんは不思議に思われるかもしれませんが、これは、
事実です。
 なぜ浸透しきれていないのか。その大きな要因の一つに、ある種の「思
い込み」があるのだと思います。精神科医療一般の診断基準として、ICD-
10、DSM-IVたるものがあります。たとえば「自閉症」の診断基準を見ますと
、ICD-10では「3歳以前に現れる発達の異常および/または障害の存在」と
あり、DSM-IVでは「3歳以前に始まる」とあります。つまり、3歳までに診断
がついているという「思い込み」です。なので、通常、精神科医は3歳過ぎて
いる患者さんたちを診察しますので、目の前の患者さんに「自閉症」とその
患者さんにとって「初めて」診断することはないわけです。紹介状の文面や
家族から「自閉症があるんです」ということを聞いて、確認するのが一般的
だったのかもしれません。私は学生時代に自閉症は「1万人に1人」と習い
ました。今は「100人に1人」と学生に教育しています。たかが10余年のあい
だに、100倍になっているんです。これが、今、流行っている「証拠」です。
平成25年の今年、DSM-IVがDSM-Vになります。第4版から第5版に改訂と
いう意味です。「自閉症」が「自閉症スペクトラム障害」という診断名に変わ
る予定で、アスペルガー障害も含まれることになります。アスペルガー障害
の他、それを含んでいた「広汎性発達障害」という名前も消えることになり
ます。また、「3歳以前」というのは、現在のDSM-V草案では明記されてい
ません。
 私は、医師免許を持ってから、あらゆる精神疾患を持つ患者さんたちを
診てきました。児童思春期の患者さんのほか、成人された方々も。そして、
この流行りの中で、経験を重ねるごとに、自分がかつて担当した患者さん
たちを思い出し、「あの方は自閉症スペクトラム障害だった…」、「あのとき
、統合失調症となぜ診断してしまったんだろう…」、「性格の問題だから治
りません、となぜ家族に言ってしまったんだろう…」と、「誤診」をしてきた方
々をいつも思い出しながら、診療にあたっています。そのときの方々、ご家
族の方々、申し訳ありませんでした。これからは、私の診察室に現れた「自
閉症スペクトラム障害」の方を見逃さない、確実に診断つけていこうと決意
して、日々診療にあたっております。このようなことを申しますと、私が好き
好んで「自閉症スペクトラム障害」を診断つけたがっているように聞こえる
かもしれません。いろんな意味があって診断をあえてつけることもあります
。そのことについては、またの機会にお話が出来たらと思っています。
 とにもかくにも、「発達障害」の診断が付けば、その患者さんが救われるわ
けでもなく、その症状を改善する治療薬が存在するわけでもなく(「注意欠
陥多動性障害」では大人の方にも使える治療薬が昨年から使用できるよう
になりましたが)、医療者一人では何もできないことを痛感しています。スク
ラム福井さんのほか、青年期の就労に関してはふくい若者サポートステー
ションさんなどに助けられています。連携していくことが大切です。
今後とも、流行りの中で舞い上がって地に足がついていない新米児童精神
科医が、「発達障害」を流行らせていきます。みなさまの、ご協力、ご理解を
よろしくお願いいたします。
 みなさまにとって、笑顔が絶えない良い一年でありますように。 賀正。

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【保育士のための事例で考える発達障害児へのワンポイント】

 続いてお送りするのは保育士のための事例で考える発達障害児へのワ
ンポイントです。園でのいろいろな活動のなかで、保育士さんたちが気がか
りになることも多いと思います。具体的な支援法を身につけるために、さま
ざまな事例を学習して取り込んでいくことも大切です。以下事例を参考に、
少しでもお役にたてていただければと思います。

Q:相手が何をしたわけではないのに、自分が気になる子どもに突然飛びつ
いたり、ひっかいたりする、何度も繰り返すので、相手の子どももすっかり
怖がってしまい困ってます。

A:特定のお友だちに危害を加えてしまう場合、その子どもなりに理由があ
るようです。例えば、「声が高い」「めがねをかけている」「泣き声がきらい」「
長い髪の毛が気になる」・・・
 という理由で衝動的に乱暴な行動にでる子どもがいます。しかし、その子
どもにとってどの部分が気になるのかは、わかりにくいことが多く、気になる
ことや、気になる相手も急にかわったりします。
 気持ちをうまくコントロールできなくて飛びついたり、上手にかかわることが
できなくて近づきすぎてトラブルのもとになったりもします。
 こういうことが頻繁に起きる場合は、できるだけその子どもと別の空間で過
ごしたり、落ち着ける場所や時間を設定してあげることも大事です。
 そして、その子自身のイライラや不安を転換させることのできる活動を提
供してみてはどうでしょうか。例えば、追いかけっこする、トランポリンをする
、ブランコに乗る、水まきをする・・・・など大きな運動は気持ちをリセットしや
すくすることもあります。子ども自身が気に入り、毎日コンスタントにその活
動の時間を保障してあげることで「よい行動」がわかりやすくなると思います
。その上で、よい行動には十分にほめることが大事です、その積み重ねが本
人の自信にもつながり行動の安定にもつながると思います。
 また、そのような環境調整でもうまくいかない時は、本人も辛い思いのとき
もあります、その場合、医療に相談することが必要な時もあります。
 
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【情報・話題提供】
社会福祉法人 福授園 より機関のご紹介とお知らせがございます。

 はじめまして、鯖江市にあります社会福祉法人 福授園と申します。
 私どもの法人は、昭和57年地場産業であるメガネ・フレームの輸出検査で
関係された方々によって、「障害をもつ人が、地域で自立して生活ができる
」施設づくりを目指して、鯖江市東部工業団地の一角に設立されました。当
初は、身体障害者の働く場としてスタートし、その後、知的障害者のための
働く場を設け、同一施設内で身体と知的の方々が混合利用するという形態
は、全国的にも少ないですが、現在も継続しているところです。
 2012年12月現在、利用者の方は174名が在籍し、鯖江市を中心に6市町に
及び、丹南地域における通所施設では一番の規模になっています。
 平成24年7月には、法人設立30周年を迎えました。福授園と関係のあっ
た方々にも出席していただき、ささやかな記念式を実施しました。改めて、
法人設立から現在まで、数多くのみなさんに支えられていることを実感し、
感謝の念に堪えません。
 また、福授園の基本理念を 1.人権の尊重、2.社会への参加、3.経済的自
立、4.専門的な支援の4項目として、法人の活動・現場における利用者支援
についても、このことを念頭に実施していくこととしています。

<現在の体制について>
・神中事業所…就労移行・就労継続B型・生活介護事業
 企業からの様々な受託・受注作業を行い、工賃アップを目指しています。
また、一般就労への移行に向けて、企業実習・求職活動等の支援を行って
います。
・当田事業所…生活介護・生活訓練・就労継続B型事業
 利用者の方が安定した生活を営めるように、食事・入浴・排泄等の介護や
訓練と併せ、創作活動・日常生活上の支援を行っています。
・御幸事業所…就労移行・就労継続B型事業
 野菜などの自主製品製造・販売等を継続し、工賃アップを目指す。また、
積極的に企業実習を行い、職場体験できるように努めています。
・神明とうふ工房…就労継続A型事業
 雇用契約に基づき、一般企業と同じ捉え方で仕事を行い、自立に向けて
の技能や生活習慣を体得しています。

<行事関係・その他>
・誕生会(1〜12月まで毎月実施)
・入所式(4月)
・一泊レクリェーション(9月)
・体育大会(10月)
・成人式(1月)
・楽しい時間(2ヶ月に一回)
 料理・工作・絵画・スポーツ・屋外行動・パソコン・ビデオ鑑賞の中から選
択する。

 今後共、福授園が丹南エリアで障害福祉における中心的役割を担ってい
けるように努力を積み重ねていくと同時に、利用者の方一人一人に「喜び」
を感じていただける法人作りに努めて行きます。
“丹南に福授園あり”を合言葉に!!

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【セミナー・研修会などの案内】

それでは今年度開催予定のセミナー・研修会予定の情報についてお知らせ
いたします。

○ちち☆ははサポートクラブ
スクラム福井では、発達障害のお子さんを育てられている親御さんたちの
集まりを定期的に開催いたしております。日ごろのお子さんの様子や子育
ての悩み、保育所や学校のことなどを語り合う場を提供し、親御さんの仲間
づくりのお手伝いができれば・・・と思っています。
主催:福井県発達障害児者支援センター スクラム福井
1月16日(水):福井(県図書館)
1月17日(木):大野(結とぴあ)
1月18日(金):敦賀(あいあい)
3月13日(水):福井(県図書館)
3月14日(木):勝山(すこやか)
3月15日(金):敦賀(あいあい)
各会場とも10:00〜12:00までのお時間となります。
※詳しくは スクラム福井HP ちち☆ははサポートクラブ をごらんください
。

○ペアレントメンター育成事業公開講座 発達障害者支援セミナー
主催:福井県発達障害児者支援センター スクラム福井
日時:平成25年2月2日(土) 13:00〜17:00 
場所:福井県立大学 交流センター3F 多目的ホール
講師:津田明美先生(福井県こども療育センター小児科医)、川谷正男先生
(福井大学医学部附属病院小児科医)、光真坊浩史氏(福井県児童相談所
判定課長)
資料代:500円
※詳細は スクラム福井HP 研修会のご案内 をごらんください。

○NPO法人AOZORA福井特別講演会「目からウロコの特別じゃない特別支
援教育〜学習障害への理解と支援〜」 
主催:NPO法人AOZORA福井 
日時:平成25年2月11日(月) 13:30〜17:00 
場所:福井商工会議所ビルB1コンベンションホール
講師:中井昭夫先生(NPO法人AOZORA福井理事、子どものこころの発達
研究センター特命准教授)、河野俊寛先生(石川県立明和特別支援学校)
お問合わせは NPO法人AOZORA福井 まで 0776-51-6547 
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発行 福井県発達障害児者支援センター スクラム福井
お問い合わせ info@scrum-fukui.com
ホームページ http://scrum-fukui.com/
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