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スクラムネット メールマガジン

  • Date: Fri, 6 Mar 2015 18:00:01 +0900 (JST)

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メールマガジン スクラムネット No.34
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【配信元】福井県発達障害児者支援センター スクラム福井 



【もくじ】
1..... リレーエッセイ
平谷こども発達クリニック
山口 大輔 先生 より

2..... 保育士のための事例で考える発達障害児へのワンポイント

3..... その他のお知らせ


◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆


春間近となりました。
この時期は
引っ越しするなど
新しい生活が始まる人も
いらっしゃるのではないでしょうか。

引っ越しといえば、
不動産情報から
お気に入りの物件を探すところから始まりますが、
「2LDK」とか「1K」など
用語の意味を把握しておくことも
必要ですよね。

最初の数字は
部屋数を表します。

「L」はリビング
「K」はキッチン
「DK」はダイニングキッチン
「R」はルーム
などです。

「2DK」であれば
2つの部屋と
ダイニングキッチン
になりますし、

「1R」であれば
ワンルームになります。


間取りのほか、
物件周囲の環境を知ることも
大切ですので、
物件をお探しの際は
お昼だけではなく、
夜の様子も見ておきたいですね。



それではメールマガジン スクラムネット、
34回目のリレーエッセイは

平谷こども発達クリニック
山口 大輔 先生 より
お送りさせていただきます。


◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆


【リレーエッセイ】
平谷こども発達クリニック
山口 大輔


はじめまして、
連合大学院院生2年生で、
友田先生の研究室に所属しております、
山口大輔と申します。

普段は、
平谷こども発達クリニックで
言語聴覚士をしておりまして、
勝山市や福井市の発達相談にも
関わらせて頂いております。

研究テーマは、
学齢期の発達性の読み書き障害です。



「言語聴覚士」といいますと、
まだまだマイナーな仕事かと思います。

コミュニケーション障害の方に対して支援する仕事でして、
対象は、
失語症などの脳血管障害のある成人の方や、
発達障害のあるお子さんが中心となります。



言語聴覚士の養成課程や仕事の現場において、
成人の方が対象ですと、
その方の失語、高次脳機能症状などの
コミュニケーション症状と、
脳のダメージを受けている部位を
絡めてみる視点が求められます。

一方で、
発達障害のお子さんの療育の現場でも、
注意が散漫なお子さん、
注意の切り替えが難しいお子さん、
対人的な情報の読み取りが弱いお子さんなど、
いろいろ特性のある方がみえます。

それらの特性が
何からきているのか、
療育場面では、課題や検査で
お子さんの認知・行動特性を
細かく調べることまではしますが、
お子さんの発達特性を
脳機能と絡めて考えるということは、
私たち言語聴覚士や心理士のレベルでは
まだなじみが薄いと思います。



友田先生の研究室では、
みなさんがチームで
いろいろな研究をされています。

ミーティングでお話を聞いていまして、
私には難しくて
理解ができないことがたくさんなのですが、
幼少期の養育環境において
つらい経験をされた愛着障害のお子さんや、
発達障害のお子さん、
定型発達のお子さんなど、
様々なお子さんの発達について、
脳画像や視線計測など、
大学でこそできる
いろんな手法で
科学的に明らかにしようとされています。

療育現場でみられるお子さんの特性についても、
実際は脳のどのような働きによるものなのか、
というところを考慮に入れて
支援を考える未来が、
そこまで来ているのかもしれないと思わされます。



仕事で発達障害のお子さんの支援をしておりまして、
幼児期から学齢期まで、
どのお子さんについても、
もちろん、
もともとお持ちの特性の弱さというのはあるのですが、
それをきちんと理解して、
育てられる環境を調整することで、
その弱さがカバーされたり、
ゆっくりな中にも成長していく様子がみてとれます。

たとえば、2歳台で、
まだコミュニケーションのやりとりに
気づけていないお子さんが
初めての療育でみえたときに、
親御さんとお話しして、
子育ての中に、
お子さんへの注目を誘って、
対人理解、要求行動を育てていくような関わりをお願いすることだけで、
2週間後にお会いしたときに、
大人とのやりとりの力がぐっと育っていた、という例は、
よく経験します。

受け身なタイプや、
好きなもののみに没頭するタイプのお子さんですと、
周りの大人の方へのアピールが少なく
一人でおとなしく遊んでくれるので、
一見手がかからず、
忙しい親御さんにとっては助かる存在なのかもしれませんが、
お子さんにとっては、
大人とやりとりをして、
周りの人の意図理解や、
自身の気持ちを伝える経験が積み重ならないままになると思われます。

動きの多いお子さんでも、
大人が上手にお子さんの注意を引いて、
指示を分かって応じてもらうやりとりの経験を積み重ねることで、
だんだん相手に注目し、応じようとする姿勢が育っていきます。

一般的な子育てから一歩踏み込んだ、
個々のお子さんの特性を考慮しての
オーダーメイドの環境作りを、
親御さんや園・学校の先生と一緒に考えるのが
療育での大事な支援なのかな、と思っています。



私が研究対象としている、
「発達性読み書き障害」についても、
同じことがいえます。

このタイプのお子さんは、
ことばの音の情報を分析・統合する音韻操作の力や、
文字情報を見て分析する視知覚の力といった、
読み書きに関係する特定の認知能力のどこかが弱くて、
すらすら読めない、
文字の形を覚えられないといった症状を抱えます。

ただ、学校においては、
教科書の音読で、
数度聞くことで文章をまるまる憶えてしまって
周りから気づかれなかったり、
読み書き障害ではなく学業不振なだけ、とみなされてしまい、
適切な支援を受けていないお子さんが
まだみえると思われます。

高学年になってから発見され、
クリニックでお会いするお子さんで、
学習内容が高度になっているため
学習についていけなくなってみえたり、
自己肯定感が下がっている方、
不登校まで至っている方もみえます。

一方で、低学年のうちに
周りの先生や親御さんが気づいてあげて
適切な支援を受けられた方は、
相対的に予後が良く、
成長されてからも、
お子さん自身が自分の苦手なところを分かった上で、
支援機器などを駆使されて
自身の読み書きに活かしている方もみえます。



ご自分のお子さんの育ちについて、
どこか発達の弱さがあるということを認めることは、
親御さんにとってショックな経験だと思います。

また、
発達特性というものは、
他のお子さんよりも遅れて育っていきつつも、
大人になっても
いくらかの弱さは残ることが多いのかな、とも思います。

ただ、
なぜ発達が滞っているのかわからず、
親御さんの子育てのせいにしたり、
そのお子さんにその時点で無理なことを求めるのではなく、
やはり、
お子さんの特性を正しくつかんで、
その特性をカバーしていく環境を作ってあげることが
いちばん大事なことだと思います。



お子さんもいつかは大人になり、
巣だっていきます。

子育ての中で、
お子さんの自尊心の育ちを大事にされつつ、
成長して自分を顧みることができるようになったどこかで
自身の特性について示唆を与え、
それをどうしたら自分でカバーできるかを
一緒に考えてあげることが、
将来、お子さんが大人になって、
社会の中で上手に生きていかれるための
肥やしになるのでは、と思っています。



それで、
話がもとに戻るのですが、
まだ療育は、
お子さんの見立てから、支援の内容に至るまで、
スタッフの経験則に頼っている部分が多いと思います。

未熟者な私ですが、
エビデンスを明らかにして、
療育現場で活かすことのできるような研究を、
今後の人生で少しでもできたら、と思っております。



最後まで読んで下さってありがとうございました。



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【保育士のための事例で考える発達障害児へのワンポイント】

続いてお送りするのは
保育士のための事例で考える発達障害児へのワンポイントです。

園でのいろいろな活動のなかで、
保育士さんたちが気がかりになることも多いと思います。
具体的な支援法を身につけるために、
さまざまな事例を学習して取り込んでいくことも大切です。

以下事例を参考に、少しでもお役にたてていただければと思います。



Q:日頃から好き嫌いが多く、
苦手な食材を「さっき食べた」と、
うそをついてしまう園児がいます。
どんな工夫が考えられますか。



A:ここは、
苦手な食材を一口かじっただけでも
「良し」として褒めてあげるのもよいでしょう。

できれば
苦手なものは食べきれる程度の量にするなど
工夫して、
本人の達成感を伸ばしていきたいところです。


コツとしては
苦手な食材を食べ終わるまで待つのではなく、
食材を口に入れた瞬間に
褒めてあげることです。

褒め方は
できる限り大げさに
よろこびの表情をもって
褒めてあげましょう。

そうすれば
食材を口に運ぶやりがいも
感じられます。


それと、
小さいお子さんとはいえ、
先生方の褒め言葉と態度が一致しないと、
「あれ?先生は本気で褒めてくれているのかな?」と
見透かされてしまうこともありますので、
「褒め言葉」と「褒めている態度」を
ちゃんと一致させたうえで
褒めてあげることが大切です。


「元気がモリモリでるよ!」とか
「体が大きくなるよ」
「骨が強くなるよ」という言葉で、
食材を食べることによって
どういうメリットがあるのかを
ちゃんと園児に分かる言葉で伝えましょう。

微笑みの表現も大切ですよ。



食べるまでの過程も大切ですが、
食べ終わった後の関わり方が
今後の好き嫌いに大きく関わってきます。

嘘をついたからといって
頭ごなしに叱ってしまうのは
良くありません。

本人にわかりやすい言葉で、
良かった点を褒めて伝えてあげましょう。

根気よく付き合うことが大事ですよ。



ほか、
栄養価が同じような代替品を調理するのも一つです。

例えば
ししゃもが食べられなくて
カルシウム不足が心配なのであれば
牛乳や
油揚げなど
まったく別の食感で味わえる食材を試してみてはいかがでしょうか。


意外にあっさりと
食べ進んでくれることも多いですよ。



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【その他のお知らせ】



〇〜みんながくつろげる場所〜
やすらぎ・まちなかサテライト のご案内

鯖江市本町に、
誰もが気軽に集える場所
「やすらぎ・まちなかサテライト」を
開設します。

障がいのある方を対象としていますが、
一般の方々、
また、大学生のボランティアも参加しますので、
幅広い年代の方々の交流の場として
使っていただけます。

コーヒーを飲みながら、
みんなで楽しい時間を過ごしましょう。


主催:鯖江市社会福祉課
実施主体:社会福祉法人つつじ会
日時:毎月第4日曜日12:00〜15:30
平成27年 3月22日
場所:街なか休憩所「らてんぽ」
鯖江市本町2丁目(古町商店街)
対象者:地域生活支援事業サービス受給者証をお持ちの方・一般の方
参加料金:無料
飲み物は一杯50円(菓子付き)
お問合わせは 鯖江市役所社会福祉課 まで
0778-51-8157

※詳しくは
スクラム福井HP 他機関の研修会のご案内
をごらんください。



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発行 福井県発達障害児者支援センター スクラム福井
お問い合わせ info@scrum-fukui.com
ホームページ http://scrum-fukui.com/
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